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【Googleも注力!】外国人社員が離職せず、会社に定着する「心理的安全性」とは

「心理的安全性」という言葉をご存知でしょうか?コロナ禍で耳にする機会が増えた方もいらっしゃるかと思います。もともとはハーバード大学の組織行動学の研究者であるエイミー・エドモンソン氏が提唱した概念です。Google社が2012年の社内プロジェクトで発表したことで注目を浴びました。

心理的安全性に関する詳細はぜひ当社親会社であり、組織人事コンサルティング会社であるリンクアンドモチベーション社のブログ記事をご覧ください。

  心理的安全性とは?効果や測定方法、作り方について徹底解説 | 株式会社リンクアンドモチベーション 生産性の高いチームづくりのためには「心理的安全性」が重要だとよく言われるようになりました。 コロナ禍、リモートワークの一般化が進む中でコミュニケーションが取りづらくなり、今までとは異なるチームづくりが求められている中で更に注目を集めています。 本記事では「心理的安全性」とは何か?どうしたら高められるのか?など幅広くご紹介します。 株式会社リンクアンドモチベーション


本記事では、同社の内容をかいつまんでお伝えするとともに、外国人社員や異文化において、どのように心理的安全性を保てるか、いかに定着や離職防止に役立てられるかをご紹介します。したがって、本記事でわかることは下記の通りです。


  • 心理的安全性と離職・定着の関係性を知る
  • 心理的安全性と外国人や異文化を紐づけて理解する
  • 異文化の中で心理的安全性を生み出すための注意点を把握する


目次[非表示]

  1. 1.心理的安全性とは
  2. 2.心理的安全性の効果
  3. 3.心理的安全性を担保する方法
  4. 4.外国人に対して心理的安全性を担保する際の注意点
  5. 5.まとめ


心理的安全性とは

心理的安全性の定義は次の通りです。

  • 「チーム・集団の中で誰かに何か言う際に不安や恐怖を感じない状態」
  • 「この人にこんなこと言ったら怒られるかな」「こんな行動は価値がないと思われるかな」などといった不安がなく、目的のためには他者とは異なる言動ができる状態

つまり、発言や行動する際に他者からの抑圧を感じず、目的のために自由に動けることを指します。

Google社の発表によれば、チームの労働生産性のカギを握るのがこの心理的安全性になります。組織の役割や構造、構成メンバーにも影響を受けますが、チームの労働生産性は、チームがどのように協力しているかが重要であると結論づけました。この内容が世界中で波紋を呼び、心理的安全性という言葉が一気に普及しました。いまでは多くの経営者や管理職、マネジャーの方々がこの心理的安全性のつくりかたについて注目しています。


心理的安全性の効果

では、心理的安全性が持たれると、どのような効果が職場に現れるのでしょうか。下記が主な現象です。

  • 意見交換が活性化
  • 革新的な行動を促進
  • 課題や問題を早い段階で発見・対応
  • 離職率の低下
  • 遠慮のない指摘・議論が可能
  • 反対・否定が活発化

※それぞれの効果について詳細を知りたい方はリンクアンドモチベーション社の記事をご覧ください。


心理的安全性を担保する方法

どうしたら心理的安全性を担保できるのでしょうか?いくつか推奨される方法をご紹介します。

  • 発言する機会を均等化
  • 競争よりも共創
  • ポジティブ思考
  • 上司が部下を尊重
  • 風通しの良さ
  • チームとして新人をサポート
  • 1on1ミーティング・面談の充実化
  • 評価のルールや認識を見直し
  • 組織編成の変更

※それぞれの方法の詳細や理由を知りたい方はリンクアンドモチベーション社の記事をご覧ください。


外国人に対して心理的安全性を担保する際の注意点

外国人の方が職場にいる方であれば、異文化の壁に当たった方も少なくないのではないでしょうか。仮に心理的安全性を担保しようと上記の方法を取り組んだとしても、逆に空回りしてしまった、というケースもあります。それは当然です。文化的背景を踏まえずにいきなり手法だけ取り入れても、受け手である外国人社員にとっては違和感でしかありません。むしろ混乱を助長しかねません。

下記にて、それぞれの方法に対して、留意すべき点をご紹介します。


発言する機会を均等化→コミュニケーションスタイルに注意!

外国人と日本人では会議スタイルが異なります。日本では一人ひとりが順番に発言することに対し、外国人は五月雨式に発言するケースがあります。中には「自分の意見をすぐ言わないと自分が会議に参加している意味がない」と何事にも最初に発言しようとする人もいます。つまり、会議の位置づけが日本では意見「共有」の場であるのに対し、海外では意見「交換」の場です。

発言機会を平等に与える場合、「みんなどんどん発言してね」と伝えるだけでは不十分です。まずは、会議スタイルと会議目的をあらかじめ伝えることが有効でしょう。また、ファシリテーターは全員に機会が与えられるよう配慮し、発言が少ないメンバーに促すことも必要です

なお、コミュニケーションスタイルや外国人との会話術で参考になる資料があります。こちらも合わせてご覧ください。

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競争よりも共創→組織観に注意!

日本人であれば、隣の部署や同僚と協力して業務に当たることに違和感を覚える人は少ないです。しかし、外国人に競争よりも協力してほしいと伝えても、中々すぐには理解が進まない可能性があります。これは、組織観の違いから生まれてきています。日本はアメーバ型、海外はピラミッド型に慣れ親しんでいます。アメーバ型は個人や部署の役割範囲の境界線が曖昧で、積極的にその線を超えて助け合うことを是とします。一方、ピラミッド型はその境界線が明確で、超えないように区切られています。むしろ、役割を超えることは、相手の仕事を奪うという失礼な行為である、と思う方もいます。ピラミッド型に慣れ親しんでいると、自ら協創しにいくことに抵抗感がある人もいるでしょう。

できれば協力することを評価に組み込むほか、具体的にどのような行動を求めるのか、上司側から明示することが望ましいでしょう。もしくは、組織文化としてアメーバ型を標榜することを伝えるのも良いかもしれません。その際、GOOD・NGな言動を提示できるとわかりやすいです。

なお、アメーバ型・ピラミッド型の組織観について詳細がわかる資料はこちらになります。

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ポジティブ思考→基準に注意!

ポジティブ度合の基準が重要となります。もともとユーモアに富み、何事もポジティブに考える文化の人もいれば、逆に何事もネガティブに捉える人もいます。また、文化だけではなく、その人が持っているパーソナリティもあるでしょう。なお、日本人は比較的リスク回避志向が強く、慎重です。何かを意思決定する際にはあらゆる選択肢を検討したうえでベストを選ぼうと考えます。一方、外国人の方でリスク回避志向が低い人は検討する時間を減らして、意思決定を早めます。ベターな選択を試行錯誤しながら繰り返しゴールに向かっていきます。こうしたリスク回避志向の低い、ポジティブ思考な外国人のメンバーのマインドセットを共有し、ロールモデルとして伝えることが効果的かもしれません。


上司が部下を尊重→権力格差に注意!

日本は上下関係を重んじる文化です。上司が部下を尊重するという行為は従来であれば新しい試みでしょう。最近では1 on 1面談なども増えてきていることから、なじみのある方向性です。また、欧米諸国をはじめとする海外では上司と部下の関係性はフラットで対等です。あくまで戦略設計やマネジメントを行う上司と、執行にあたる部下という役割の違いです。上司が部下を尊重するというのは受け入れやすい土壌があります。

一方、アフリカや中東諸国などでは正反対で上下関係を日本よりも上下関係を重視します。目上の人が言うことは絶対であり、お伺いを立てることも難しいと感じる人もいます。したがって、上司が部下を尊重するという行為はすぐには理解ができません。上司側から部下の意思や希望を聞くことで、部下本人の実力を最大限引き出したい、などの意図・背景の説明が欠かせません。


風通しの良さ→情報流通に注意!

まず自分にとって都合の悪いニュースをあえて隠す人もいます。こうした人に対しては、むしろそういう情報を上げてもらうことこそ大事であり、評価に値すると伝えましょう。オープンに共有してくれる信頼関係を築きましょう。

一方、外国人の中にはとにかく思ったことは全部伝えようとし、全てが会社全体に伝わることが風通しの良さ、と考える人もいるかもしれません。また、日本人も会社に要望を伝えたとしても、その後の結果や進捗がわからず放置するケースもあります。こうした部下側からの情報発信がどの程度上がっていくのか、それがどのように下りてくるのか、この情報流通の透明性を示すことが重要となります。


チームとして新人をサポート→具体性に注意!

前述の「競争より協創」と同じです。チームとして新人をサポートしてねと伝えても動きにくいです。一人ひとりに具体的なサポート業務をアサインしましょう。毎日30分、その人の業務を隣に座ってチェックする、など具体性が有効です。


1on1ミーティング・面談の充実化→パーソナルスペースに注意!

日本でも個別面談を増やす傾向にあります。内容は業務の進捗よりも、中長期のキャリアや業務での不安、さらにはプライベートな話にまで及びます。外国人もこうした個別面談を好意的に捉える人も多いです。キャリアステップやスキル獲得などについては日本人よりも意識が高いです。転職も多く、3年以上同じ企業と働くのはキャリアの衰退だ、とまで言う人も中にはいます。

一方、気を付けたいのはプライベートな話についてです。特に外国人の方の中には仕事とプライベートをしっかり分けたい人もいます。まずは上司側から自身のプライベートの話をしながら、相手の反応を見ましょう。同様の内容を伝えてくれるのであれば許容範囲、そうでなければ区分けはしっかり持っている、と認識できます。また、面談はあくまで個人の要望や期待を自由に発言できる環境を創ることにあります。面談でうまく聞けなければ、面談という手法に固執する必要はありません。


評価のルールや認識を見直し→背景理解に注意!

外国人の方は特に評価に対して敏感です。ピラミッド型に慣れ親しんでいるが故、評価されなければすぐクビになると考える人もいます。日本ではよほど会社の経営状態が悪くない限り、即クビということは稀です。中長期を踏まえた評価をします。このギャップがよく誤解を招きます。特に起こりやすいのは書面上にある評価ルールにはない、暗黙知となっているルールが外国人には伝わっていないケースです。しっかりと暗黙知を含めたルールができた背景や論理を丁寧に伝えることが重要となります。日本人側はスルーしがちなため、まずは上司がしっかりと理解をすることから始めるのが良いでしょう。

なお、評価ルールの伝え方についてはこちらの資料にも参考事例があります。

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組織編成の変更→個人への影響に注意!

外国人はピラミッド型に慣れ親しんでいることをお伝えしました。つまり、会社や上司はこのピラミッドを組むことが仕事であると捉えています。したがって、組織編制の変更についてはまさしく上司側の仕事であると受け取ります。しかし、ピラミッド型に慣れ親しんでいる影響もあり、外国人はゼネラリストよりスペシャリスト傾向が強いです。営業やマーケターなど、職種へのこだわりを持っている人が多いです。組織編制の変更によって、自身に与えられる役割が想定していたものと違うと、たちまち離職につながりかねません。

組織編制の変更はその意図をしっかりと伝えるとともに、個人にとってもどのような影響があるのかを明示しましょう。例えば、マーケティング組織を機能別から目的別に再編したときは、どのようなメリットが一人ひとりのメンバーにあるのかを伝えます。多数の業務に携わることで、マーケターとしての視界が広がり、ステップアップの可能性が高まる、などです。職種へのこだわりが強いからこそ、組織編制の変更はコミュニケーションが重要となります。


まとめ

外国人社員がいる職場で心理的安全性を担保する方法のヒントはいくつか掴めたでしょうか。

どのような施策や取り組みを行うにしても、共通して重要となることは意図や背景をきちんと上長の方から説明をすることです。よく日本では「一を聞いて十を知る」や「背中で語る」などの文化が好まれています。しかし、これは外国人からすると全く理解できません。日本人は説明下手と言われる所以はここにあります。全てを話すことに慣れていないのです。一方、外国人は事細かく伝えてもらうことに慣れ親しんでします。このギャップを埋めないことには、いくら施策を打っても心理的安全性は育まれにくいです。まずは意図や背景、さらには自身の想いを言葉にして職場の方々に語ることから始めてみませんか?


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