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【採用?定着?】英会話教室における外国人講師の採用・定着のポイント

2020年より学習指導要領が変わり、小学校3年生から英語の授業が必修となりました。日本人の英語に対する苦手意識は依然として高いものの、古くから英会話は子どもの習い事の一つとして認識されています。また、社会人にとっても英語スキルの獲得は自身のキャリアアップにおいて重要な役割を果たすもの捉えられ、人気なコースの一つです。

一方、英会話教室運営側はこうした追い風を受けながら、積極的な経営に乗り出しています。最近ですとオンライン講座や短期間で英語が習得できるプログラムなど、各社多様なサービスを提供しています。ただし、英会話講座の根幹を担うのは教える側の講師であることには変わりません。良い講師と出会えるかが、生徒側からしたときに重視されます。

しかし、英会話教室を運営・経営している方々からはこうした悩みが尽きません。

  • 英会話講師に応募してくれる人の質が低い
  • 講師を採用しては、別の人が辞めて、いたちごっこが続く
  • 良い人はすぐ辞めてしまう
  • 講師のキャリアをどう築いたら良いか分からない


本記事はこうした悩みを抱える英会話教室のオーナー・経営者や外国人講師の採用担当の方々に、こうした悩みにお応えする内容になります。読んで分かることは次の通りです。

  • 外国人講師に期待すべきレベルがわかる
  • 外国人講師をうまく採用するポイントがわかる
  • 外国人講師の定着が進む
  • 講師の質が生徒の評価につながり教室に生徒が増える


なお、記事をすべて読み込む時間がない方向けには【語学講師採用ノウハウ資料】資料をダウンロードしてください。

目次[非表示]

  1. 1.外国人講師を取り巻く環境
    1. 1.1.英語講師になり得る日本在住外国人の数
    2. 1.2.英語講師の平均年収 vs 外国人の新卒平均年収
  2. 2.採用?定着?どっちが先?
    1. 2.1.採用と定着は密接に関わり、両輪で取り組むのが必要
    2. 2.2.採用はエントリーマネジメント、定着はエンゲージメント
  3. 3.英会話における外国人講師【採用】のポイント
    1. 3.1.ターゲット
      1. 3.1.1.日本在住歴が浅い
      2. 3.1.2.相手の意図を汲みとれるコミュニケーション能力
      3. 3.1.3.英語圏以外の出身者
    2. 3.2.タイミング:活況なのは1~3月、6月
    3. 3.3.リファラル(紹介):講師の友人を紹介
  4. 4.英会話における外国人講師【定着】のポイント
    1. 4.1.給与以外のメリットを作る
    2. 4.2.キャリア形成
  5. 5.まとめ


外国人講師を取り巻く環境

英語講師になり得る日本在住外国人の数

日本にいる在留外国人の中でどれくらいの人が英会話講師になり得るのか見ていきましょう。様々な統計データがありますが、ここではFacebookからのデータをもとに算出していきます。

  • 日本在住Facebook登録者:2,600万人
  • うち「英語」をプロフィールの言語に選択している登録者: 297.7万人
  • うち「就労可能なビザ」を取得している登録者:87.2万人

この87.2万人が英会話講師として就労可能な対象と言えるでしょう。思ったよりいるな、と思った方が多いのではないでしょうか。一方、必ずしもこうした人たちが全員英会話講師をするとは限りません。既に別の職に就いている人もいれば、留学生も含まれています。実際、英会話講師の対象となる人材はもっと少ないです。


英語講師の平均年収 vs 外国人の新卒平均年収

次に、外国人にとって、英語講師という仕事はどう映っているのでしょうか。一番比較しやすい給与面で見ていきましょう。

  • 日本の英語講師平均年収:322万円(想定:23万円/月+ボーナス)
  • アメリカの新卒平均年収:632万円
    ※Towers Watson Data Services 『2019 Starting Salaries Report』

海外の新卒平均年収は日本のそれよりも高く、英語講師の年収よりも高いのが分かります。日本と比べて物価が高いことや、ポテンシャルではなくスキル重視で採用していることなども影響しているとは思います。日本で長く生活している人でいれば英語講師の平均年収が取り立てて安いものではないとわかるかもしれませんが、外国人にとって英語講師の給与は安いという印象を持つでしょう。

もちろん子供や大人に英語を教えることは人生の大きなきっかけにつながる、というようなやりがいもあります。しかし、採用・雇用する立場としては、英語講師は決して魅力あふれる仕事ではないという認識を持つのが良いでしょう。


採用?定着?どっちが先?

採用と定着は密接に関わり、両輪で取り組むのが必要

こうした実態があるため、英会話講師は多くの外国人にとって「最初に始める仕事」「ずっと続ける仕事ではない」と思っています。また、英会話教室のオーナー・経営者の皆様も既にこのように考え、採用してもすぐ辞めてしまうのは致し方ないと考えている方も少なくありません。むしろ最初から長く勤めてくれることを期待せず、数ヵ月で辞めることを前提に採用・経営計画を立てている方もいらっしゃいます

理想を言えば、優秀な人材が長く勤めてくれることに間違いありません。そのためには、採用に力を入れるべきなのか、それとも定着するための社内環境を整えるべきか、どちらが先なのかというお悩みをよく耳にします。根も葉もない回答にはなりますが、両方を同時実現していくのが重要となります。良い人が取れたとしても定着しうる環境がなければ離れていきますし、逆に定着する環境があったとしても良い人が来なければ宝の持ち腐れです。どちらかを立てたら、もう片方が崩れる、ということです。

それでは理想の採用と定着を実現するためには何が必要なのでしょうか。


採用はエントリーマネジメント、定着はエンゲージメント

一般的に採用活動は人的資源=労働力を獲得するための企業活動と捉えられていますが、それだけではありません。なぜなら、採用活動はマネジメント=経営の一部です。どのような人材を会社に入れるかによって経営は大きく変わります。入ってくれる人、他に良さそうな人がいないからしょうがなく受け入れた人。そうした人材を受け入れる採用活動をしている限り、会社は発展しにくいでしょう。採用活動はまさしく会社の入口管理と言っても過言ではありません。

そして、定着に向けては会社と従業員のエンゲージメント=相思相愛度が重要となります。会社側が好待遇を用意したとしても、それが必ずしも従業員の高パフォーマンスを生み出してくれるとは限りません。また、定着につながるわけでもありません(もちろん最低限の保障は必要ですが)。エンゲージメントの考え方は会社・従業員、双方が高いレベルでお互いを求め合っている状態です。企業は従業員に高パフォーマンスを求める一方、金銭報酬以外にも挑戦機会や貢献機会などの意味報酬を提供します。逆に従業員側も自らが求める欲求を明らかに、しっかりと会社に求めていくことです。要求していないことに対して何か与えても無駄になるからです。会社・従業員、双方がお互いに要求しあい、相互選択している状態、つまり相思相愛を目指すのがエンゲージメントです。

採用はエントリーマネジメント=入口管理、定着はエンゲージメント=相思相愛を目指し、活動していくのが肝要です。次からは、具体的にどのように取り組んでいくのかをご紹介します。


英会話における外国人講師【採用】のポイント

外国人講師を採用する上でのポイントを「ターゲット」「タイミング」「方法」に分けてお話しします。なお、ご紹介するのは、英会話スクールで使える考え方なので、参考にしてください。


ターゲット

自分たちのスクールに迎え入れる人材、いわゆる求める人物像を明確にしましょう。


日本在住歴が浅い

英会話講師の対象となる人たちの多くは英会話講師以外の職に就いていることが多いです。様々な理由はあると思いますが、一つは日本語能力です。日本企業に勤める外国人に求めるスキルの一つに日本語能力を挙げる企業は多く、それも日本語検定JLPTのN1レベル以上という企業も少なくありません。外国人にとって日本語能力を有していれば日本でのキャリアアップの機会が増えると考えます。キャリアアップしたいけど日本語能力に不安がある人が英会話講師としては狙いやすいターゲットです。つまり日本在住歴が浅い=日本語能力が未発達と考えてみましょう。


相手の意図を汲みとれるコミュニケーション能力

英語を母国語とする国出身の方とコミュニケーションで苦労するのは「相手の意図を汲みとる力」です。よくハイコン・ローコンと表現されますが、日本人は相手の言わんとすることを推測するほか、場面・状況から文脈を予想します。一方、外国人は言葉の通り、受け取ります。「ちょっと難しいかな」はNoではないので断られたと捉えません。

なぜ相手の意図を汲みとれるコミュニケーション能力が必要なのか。これは受講者である生徒は日本人だからです。生徒の変化に敏感に察知し、相手が「大丈夫」と言っても「大丈夫ではなさそう」と判断し、より突っ込んでいけるかが重要となります。いかに話し上手で、明るい先生だったとしても、独りよがりの授業になる可能性があります。


英語圏以外の出身者

英会話スクールだといわゆる英語ネイティブの国であるアメリカやイギリス、オーストラリア出身の方を採用するケースが多いです。しかし、前述の通り、こうした国出身の方々から見たら英会話の給与はかなり低いです。また、他の英会話スクールも同様に英語圏出身の先生を採用しようとするので、かなり競争は激しいです。

そこで、英語圏以外の出身者を狙うのが効果的でしょう。具体的にはフィリピンやジャマイカ、オランダなど公用語に英語が使われている国です。アクセントが気になるというスクールもいらっしゃると思いますが、実用面で考えると、むしろいわゆる“ネイティブ”な英語が使われている割合の方が世界的には少ないです。英語が使えることをMUST条件とし、国籍や出身地を柔軟にすることで、採用対象が広がりチャンスが増えます。


タイミング:活況なのは1~3月、6月

英語講師として従事している外国人の勤め先として、英会話スクール以外だと学校のALT(Assistant Language Teacher)になります。学校の年度は3月末に終わるため、4月から新しい仕事に就けるよう、年明けの1月から本格的に転職活動をする人が多いです。年内はあくまで情報収集という形でしょうか。

また、JETプログラム※でALTとして来日している外国人は大体10月から2月にかけて再契約の判断をします。仮に継続しないとなると、2学期以降はALTとしては働きません。それまでに帰国するか別の仕事を探すのかを検討します。JET向けの転職イベントであるJETキャリアフェアは例年2月に開催されていますが、6月ごろまで決まらない方もいるので、意外と6月も狙い目です。

※The Japan Exchange and Teaching Programme:語学指導等を行う外国青年招致事業


リファラル(紹介):講師の友人を紹介

採用に困らない英会話スクールの方がよくおっしゃるのが「良い人を講師から紹介してもらった」です。最近ではリファラル採用と言われます。外国人同士の独自のコミュニティを形成しています。そうしたコミュニティに属している外国人は多いです。そして、友人というのは何かしらの共通点があるから友人となります。まさしく「類は友を呼ぶ」です。もし優秀な講師が採用出来たら、ぜひその方の友人も紹介してもらうよう聞いてみましょう。


英会話における外国人講師【定着】のポイント

給与以外のメリットを作る

前述の通り、給与面ではどうしても他業種にはかないません(かなえればなお良いですが…)。そうなると、給与以外での魅力を訴求していく必要があります。もちろん給与を超える待遇が付けられると良いですが、むしろ英会話講師という仕事を通して得られるスキルや成長に焦点を当ててみましょう。例えば:

  • 企画力:
    与えられた教材やカリキュラムだけでなく、生徒の特徴やレベルに応じて自らプログラムを企画する
  • 機転力:
    授業が想定通りに行くことの方が稀。だからこそ、その場で機転を利かして軌道修正を行う
  • 計画力:
    単に授業を行うのではなく、1ヶ月・3ヶ月・1年間を見通した計画を立て、そこから次の授業の内容を考える

いずれも、英会話講師としてだけでなく、いち社会人として活かせるスキルです。講師業務を抽象化して、鍛えられるスキルを言語化。そして、講師が仕事に求めるものをマッチングすることができれば、定着につなげられます。


キャリア形成

英語講師としてだけのキャリアには正直限界があります。子供が好きだったり、英語を教えるのが好きだったりと、英会話講師が天職だと考える人を採用できれば、定着には困らないでしょう。しかし、大多数は決してそのように天職だとは思いません。おそらく3年ほどが英語講師としてのキャリアの限界です。したがって、外国人社員のキャリアの幅を持たせられると良いのではないでしょうか。例えば、複数校を経営したり、講師が複数名いたりすれば、いわゆるトレーナーという職に上がるということがあります。優秀な講師が教える立場になれば、優秀なスキルを持った講師が増えます。しかし、こうしたポジションは既に付いている人がいるため、すぐに用意するわけではありません。特効薬にはならないでしょう。

他の職種を兼任してもらうのが別の方策です。例えば、教材開発やマーケティングなどは講師業をしながらでも可能です。中には高いITスキルを持っていたり、映像編集技術を持っていたりする方もいます。こうした“横”に異動するのも一つ手です。ただ、在留資格と活動内容は注意してください。技人国の在留資格を持っていれば、英語を教えるのが主業務になるよう、業務配分を考慮してください。

なお、技人国の在留資格で就労できる仕事について、【必ずおさえておきたい!】日本在住外国人の「基本のビザ・在留資格」とは?の記事をご覧ください。


まとめ

外国人講師の採用・定着に関するポイントをご紹介しました。いかがでしたでしょうか。

すぐに取り入れられる内容だけではないため、難しい部分もあるかと思います。しかし、採用・定着をあきらめずに取り組むことこそが、優秀な人材に長く勤めてもらう第一歩です。


もし講師の採用・定着についてご相談があればぜひお問い合わせよりご連絡くださいませ。もしくは下記の資料が参考になるかもしれません。ぜひダウンロードしてみてください。

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